VIP警護(2022−07−10)
安倍元総理が奈良県で暗殺され、犯人は即逮捕された。
今後、暗殺の詳しい理由などについて明らかになっていくだろうが、現在の報道では犯人の母親がある宗教団体へ多額の献金を行って恨みがありその宗教団体と安倍元首相が関係があるという事で、犯行に及んだという。

今回の暗殺をマスコミ、政治家、学者先生達は「民主主義への挑戦」というような言い方をしているが、犯行は個人的な恨みに基づくものなので、ちょっと違うような気がする。犯行が誰かの、或いはどこかの組織などの指示による代行暗殺であれば話は別であるが。

この大事件における最大の問題は、杜撰な警備である。テレビで流される動画を見ていると1発目と2発目の発射間隔は約2秒あり、その間の警備員と思われる人の動きは一瞬フリーズしている。つまり「エッ!!何だ!!何が起きたのだ!?」という事だったのだろう。(警備担当者は演説に対して拍手などをしないので識別できる。)

SPも1名いたようだが、銃声一発で元首相に飛びかかって倒し(場合によっては上に乗っかる)、銃を抜いて防御・反撃するというのが基本中の基本だという。
これはアメリカのテレビ・ドキュメンタリー番組で見たのだが、そういうリアクションはテレビの動画では確認できない。

動画を見ると安倍元首相の後ろはガラガラで、おざなりの警備しかやられていなかった、というのはボクら素人でもはっきりわかる。

安倍元首相、この人を殺したのは奈良県警である、と言うのは間違っているか。

安倍元首相は中国を始め、内外に敵が多いのは誰もが知っている事である。
また世の中には妙な危ない連中が、昔に比べて格段に増えている。これらの事情を一番知っているのが警察である。
警察は警備する人のバックグランドなど、また場所の特徴などを把握した中で警備計画を作っている。

しかし今回警察は、交通整理の延長線のような警備をやって易々と犯人の近接を許した、としかしか見えない。
ちなみに奈良県警本部長は警備畑出身である。

今テレビで流れている殺害の瞬間を捉えた多くの動画、これらは世界中に拡散して大恥を晒している。これからは訪日外国要人は警護に関し、日本の警察に不安を覚えるに違いない。
日本は二流国である事を証明する要素がまた増えた。

犯人が口走っている宗教団体であるが、これは統一教会(世界平和統一家庭連合)のようだ。
統一教会とは韓国人の教祖、文鮮明によるキリスト教を土壌とした新興宗教である。文鮮明は強烈な戦闘的反共産主義者でもある。

設立にはアメリカCIAが関与していたと言われ、更に暗殺された安倍元首相の祖父、岸信介も深い関係がある。
現在までの統一教会には自民党の超大物政治家(首相経験者を含む)、その他多くの自民党代議士が関与しているという事実がある。

安倍元首相は祖父や父親の統一教会との関係を快く思っておらず、何とか距離を置きたいといろいろとやっていたようだが、各種支援団体との関係もあり、非常に苦労していたらしい。
現在の日本に信者は数万人いるという。

統一教会は、人間の弱みにつけ込んだとも言える方法で、献金を集めているようで、これが大きな問題になっており、実は奈良県でも20年以上前に訴訟・裁判が行われている。
恐らく今回の犯人がいう、"母親の宗教団体に関する金銭問題"とはこの献金の事ではないか。

洗脳、オカルトなどについてもいろいろ噂されており、特に有名なのが集団結婚式である。また結構な著名人(タレント、作家など)にも信者がいる。
ボクが記憶に残っているのは桜田淳子である。彼女はある時を境に、突然テレビから消えた。

ボクは人がどんな宗教を信じようと、他の人に迷惑をかけたり、不愉快な思いをさせなければ、その行動は容認する。しかしそうでない宗教が世の中には多く存在するようだ。

ボクはこの不思議な宗教団体について、いつかボク流で詳しく調べてみたい。。

ボクはかなり前の事であるが、統一教会への入会の誘いを受けた事がある。それはアメリカに転勤になった直後、今から25年以上前の事であった。

当時ボクは単身赴任で、夕食の半分以上は外食であった。最初の頃は同じところには2度と入らないと決めて、片っ端から新しいレストランに入ってみた。
アメリカン、イタリアン、ギリシャ、インド、ベトナム、タイ、韓国、中華、日本の様々なレストランを毎日違えて次々と入った。

しかし一人で気軽に入れるレストランは結局はイタリアン、韓国、日本の3つという事になり、これらを回す事に落ち着いた。日本レストランでは一人なのでテーブルではなく、寿司カウンターがボクの定位置だった。

ある日本レストランに何度も行くうちに、寿司職人達と親しく会話をしながら飲み食いするようになった。
飲み過ぎてアパートまで送ってもらった事もあった。

その中の2人がある日、「Nさん、時間があるようでしたら、これ読んでみてくれませんか?」、と1冊のマンガのような本と薄い冊子をボクに渡した。

アパートに帰り読んでみると、マンガは統一教会の教祖文鮮明について、また統一教会の信条などが描いてあり、冊子にはそれらがより具体的に、そして最後には教会の代表者と会う事を勧める内容だった。

ボクは1ヶ月ほどして、「貸して頂いた本、目を通してみました。イヤ〜、中身はわかりましたがボクにはどうしても興味が湧きません。残念です。」
と、いつもとは違う、とりつくしまのない少々ぶっきらぼうな言い方
をして、2冊を返した。

2人の寿司職人はカウンターの奥でニコニコしながら「そうですか。」、とだけ言って本を受け取った。それ以降この話は一切なく、再び普通の客と寿司職人の間柄に戻った。

1年後にカミさんが日本から来た直後、この二人の職人はそれぞれデンバーとデトロイトの日本レストランに行ってしまった。一人はM田さん、もうひとりはY形さんと記憶している。
慣れないアメリカ生活についてなど、いろいろとアドバイスをくれたり、二人とも感じのいい人達だった。

今回の事件の裏にある統一教会、ボクにはこんな思い出がある。