初めての外国船クルーズ(2023−10−28)
10月17日横浜出航、10月26日横浜入港、10日間の日本一周(+韓国釜山)のクルーズに行ってきた。

ボクはクルーズ船に乗るのは4回目で、今までは日本船(パシフィック・ビーナス、飛鳥U)だったが今回は初めての外国船、MSCベリッシマという総トン数172000トン・全長316m、遠くから見ると巨大なビルというか、マンションのように見えるデカイ船である。

クルーズ船には、カジュアル船、プレミアム船、ラグジュアリー船という3つのカテゴリーがある。
違いを一言で言うと「サービスの違いで、これをホテルに例えると、ビジネスホテル、シティーホテル、高級ラグジュアリーホテルと言う旅行評論家もいる。

船は更にキャビンがクラス分けされており、どのクラスに乗るかでもサービスが違ってくる。

従って乗った感想などは、どんな船のどのクラスのキャビンに乗ったのかで違ってくるので、同じ船でも一括りで言うには無理がある。

映画など、例えばタイタニックでサロンでタキシード着て食事をするクラスと、3段ベッドに寝起して狭いレストランで食事をする客が描かれている。
この違いは今では極端過ぎて、現在のクルーズ船には当てはまらないが、「船」の特徴は表している。

船のシステムは貨物船・タンカー・コンテナ船という船種、そして船籍、運航国などの違いがあっても、基本的なシステムはヨーロッパ式で、クルーズ船も船なのでこの血を引いている。

MSCベリッシマはMSCクルーズという会社が船主で運行も行っており、会社は現在スイスにあるが元はイタリアの会社なので、船内の趣はイタリア色が出ている。
船の建造はフランス、船籍はマルタ共和国、2019年3月に就航した新しい船である。

ボク達は今回このMSCベリッシマ(カジュアル・クラス)のデラックス・スイートの船室でクルーズに参加した。
今まで乗った日本船も同じような船室クラスだったので、クルーズ中に経験したサービスなどの違いは、結局はカジュアルクラスとラグジュアリークラスの比較になり、興味深かった。

クルーズ船に乗るよ、と友人などに言うと大体次のような問を受ける。
どこに行くの?旅行会社はどこで申し込んだの?船はどの会社?船の大きさは?客室のタイプは?食事はどんなの?船内では何をするの?土産は何を買う?

そしてクルーズ船について知識のある人からは、「船って服装の規定(ドレスコード)があって面倒じゃない?」というのもあったりする。乗船すると毎日のドレスコードが船内新聞に書かれており、「カジュアル」はいいのだが「フォーマル」はやはり日本人にはちょっと気になる。

フォーマルは超簡単に言えば、結婚式の披露宴に行くときの格好、これでいいと思う。着物の人もいたね。
ベリッシマはフォーマル以外に「イタリアンナイト」と「ホワイトナイト」というのもあった。

イタリアンナイトはイタリア国旗の「赤・白・緑」の色を、装いのどこかに入れるという趣向で、ボクは緑のシャツと普通の上着、そして緑の靴下、カミさんは赤っぽいドレス。
他の女性の皆さんも赤が多かったね。

これをラインで知人のひとりに連絡したところ、「私の服装は、どうしてもクレーか紺になる。家内から"グレコン"と言われてるよ。」、というメッセージがあり、思わず大笑い。

確かに日本人はもっと明るい色の服装をしてもいいと思う。

もう一つのホワイトナイトは白のワイシャツ・ネクタイに手持ちの一番明るい色のブレザーを羽織って、これでごまかした。

ボクは今回のクルーズで新しく買った服装関係は、イタリアンナイト用の緑の靴下とハンカチ、それにフォーマルナイト用のワインレッドのカラー・ワイシャツだけ。あとは全部手持ちの中から選んだ。

「Nさん、クルーズ船では"服装を愉しむ"というのがあるので、これを心がけるといいですよ。」、と最初のクルーズで知り合った、ボクよりかなり先輩の方が教えてくれ、ボクはそれに従うように努力している。

男の場合の服装のポイントは、服・ズボンのプレスと靴の磨き方だと、これも若い時にある人から教えられた。

MSCベリッシマは乗客定員4700名(最大5700名)、乗組員1700名という巨大な船だ。今回の乗船客数は3700名で、船内は割とゆったりしていたという事だった。(過去に乗船経験のある方の言)
スイート船室の乗客数は約140名で、部屋はほぼ全部埋まっていたようだった。

クルーズでは寄港地で何度も上下船をしたが、遠く離れないと船全体の写真は撮れず、従って自分のカメラには船全体の写真はない。

10日間の航海で出発到着日を除く8日間に寄港6カ所、終日航海2日間というスケジュールで、横浜(出港)⇒函館⇒秋田⇒金沢⇒釜山⇒鹿児島⇒高知⇒横浜(帰航)というコースだった。

寄港地では下船、観光するもよし、船に残ってのんびりするもよしで、秋田では天気も悪かったのでボクは下船せず、船内でゆっくりと過ごした。

寄港各地の下船時には、巡回シャトルバスが20台くらい運行されるので、街中に出るのも全く問題なし。
予めガイド付きの観光を申し込んでおくこともでき、これも何十台のバスが来ていた。

ボクらは韓国釜山のみガイド付きの観光を申し込み、あとは自分たちで適当に歩いた。

船内の食事は専用のレストランとラウンジがあり、昼食2回以外はそこで頂いた。
船全体ではレストラン10軒、バーが20軒あり、どこも自由に利用できた。

専用レストランはまあまあだったが、朝食を除き日本食はなく、中華もないので日本船に比べると少し変化に乏しいという印象を受けた。

しかし驚いたのは9回のディナーにおける前菜、スープ、メイン、デザートとも同じメニューが一度もない、という点で、毎回それぞれ3〜10種類の中から選ぶのは楽しかった。

飲み物はビール、ワイン、リキュール、ウイスキーなど銘柄は数え切れないほどあり、日本酒も5銘柄くらいあった。飲み物・軽食は24時間自由、部屋の冷蔵庫にも各種飲み物が入っており、これを1日2回補充してくれるという、ボクにとっては天国のような環境だった。

そんな感じの10日間、中身の概要は旅行記のコラムにまとめをやっておきます。