風呂・温泉とは(2018−07−10)
最近、名古屋駅前のあるビルに用事があってよく行きます。
朝8時40分くらいの電車に乗って10時前にビルの中のあるフロアーに到着するというスケジュールです。

主に名古屋駅に着いてからですが、気になる事があります。
それはかなりの人ごみの中でも走る人が多いのと、後ろから走ってきて私の正面30cmくらいのところを横切っていく人がいる事です。

時間としてはちょっと遅めのオフィス勤務の人達で駅も道路も結構込んでいるのですが、その中を走るのです。
日本人は大人も子どもも公衆の中でよく走ります。まあそれだけ忙しい生活をしているという事なんでしょうが、非常に危険だと思います。

日本人があちこちの公衆の中で走るようになったのは、東京オリンピックの頃を境目にしているというのをどこかの教授先生が新聞に書いていました。
それまでは大人は公衆の中で走るのは希だった、とその教授先生は書いていました。

江戸時でも特定の職業以外の人は走らなかったそうで、走るのは小人(子供)と科人(犯罪者)くらいで、一般的には作法に反するという記述が残っているそうです。

つまり日本人はずっと街中というか人前で走る事はなかったのです。
しかし今は違います。駅でも道路でもショッピングセンターの中でもどこでも走ります。

オハイオにいた頃、駐在になったばかりの日本人が事務所の中を少し小走り気しました。
これを見た複数のオハイオ人から私宛にクレームがついた事がありました。
あの新しい日本人は危険行為をした、注意して欲しいというのです。

会社の就業規則(職場で社員が守らなければならないルール、規則)を調べたら、安全遵守項目に、「走ってはいけない。歩く事」、とちゃんと書いてありました。

アメリカでは小学校の時から室内では走ってはいけない、という教育を厳しく行っています。
ですからアメリカでは子どもでさえ公衆の中では走っている姿は見たことがありませんでした。

但し一つだけ例外があります。
それは仕事が終わったアメリカ人が駐車場の自分の車に向かうときです。
ここでは走るアメリカ人を見る事ができます。
普段走らない連中が走るので、足がもつれて倒れそうになる社員もいたします。

とにかく人ごみの中を通路、階段、歩道を猛烈な勢いで走り抜けていくサラリーマンども、あれは完璧な危険行為です。
止めて欲しい!

風呂って貴方にとって何ですか?と聞かれたら私の答えは次のとおりでした。
風呂とは身体の汗を流して垢を落とし、身体を清潔にする場所、そのために湯船に熱いお湯が張ってあり、に洗い場がある密閉された部屋、です。

私の場合風呂は、入って身体を洗うのに5分くらい、湯船に入るのは3分くらいで、入ってから出るまでは12〜3分もあれば十分でした。これは夏も冬も同じで、”スズメの水浴び”とよく言われました。
風呂に30分、時には1時間も入る人がいるという話を聞くと、信じる事ができず不思議さえ思ったりしました。

旅行などで温泉が有名な宿に泊まったりした時も、温泉も風呂の一つで、特に感激するというのはありませんでした。
ところがここ何年かでそれが変わってきたのです。
風呂に入るというのが”愉しみ”に変わってきたのです。

特に旅行をしてそこに温泉(大浴場)があると、そこに浸かってゆったりするというのが愉しみになってきたのです。
先日沖縄の久米島に行った時もそうでした。

泊まったホテルには深層海洋水風呂があり、湯舟に入りながらビーチと太平洋を眺める事ができます。
ここで湯に浸かってゆっくりするのが無上の愉しみになってきたのです。

そして今までは何か特別な事がない限り風呂に入るのは1日1回だったのが、朝夕の2回とか入りたくなってきたのです。
風呂が身体を清潔に保つための場所から、身体を湯に沈めてリラクゼーションを愉しむ場所に変わってきたのです。

普通の人から見れば、「温泉は浸かって愉しむ場所じゃない?当たり前でしょ」、と言われるのはわかっているのですが、私にとっては大きな変化です。

昨年の12月に久し振りに鳥窒ノある会社の保養所に行きました。管理人さんが替わっており、料理が3ヶ月ごとに大きく変わるようになっていました。
ここには温泉ではありませんが眺めのいい大浴場があって、風呂を愉しむようになった私には絶好の場所になりました。

そんな訳で料理の変わる3ヶ月ごとに、ここに行く事にしています。会社の保養所なので平日の利用客は少なくOB中心で、先週行った時は私達を含めて2組の夫婦だけ、4名の利用者しかいませんでした。

ですから大浴場に夕方入った時も、翌朝入った時も私だけという貸切状態で実に優雅に湯浴をすることができました。
料理も結構手の込んだものを出してくれるので、楽しめました。

私の住む近くにも車で1〜2時間のところに温泉がいくつもあります。
こういう温泉もいずれは行ってみようと思いますが、今のところ保養所の大浴場、それにたまに行く久米島の深層海洋水風呂で私は十分です。

今まで風呂とか温泉に殆ど関心のなかった私が、これを愉しもうという気持に変化した理由はよくわかりません。
歳を重ねたせいなのか、それとも仕事をやめて精神的な緊張がなくなったからなのか、何なんでしょうね。