日本人の弱点、か?(2022−02−10) |
で娘はどうなったかと言うと、教習が終わって実習成績を見た大学の先生から、「おい、何かあったのか?」、と言われそうだ。かなり感情的な所見が書いてあったらしい。 娘の話をいろいろ聞くと実習に対する指示、注意事項、などに対して疑問、理解できない事また確認の意味等で質問をしたところ、「言われたとおりやれ」、「いちいち聞くな、自分で考えろ、そんな事もわからんのか」、「オマエみいたいなのは初めてだ!」、みたいな感じでその指導教員がヘソを曲げてしまったという事のようであった。 かなりいい加減な(と娘は思った)、言いっ放しみたいなのが一杯あったらしい。 日本では質問とか意見の発言は時には指示・指摘などに対する反発の意思表示と解釈される事がある、 また日本では相手の言う事がわからない、と言うのは相手に恥をかかせるという考えもある、というのを娘も学んだようであった。 アメリカでは質問は指示などに対する真面目な取り組み姿勢の現れ、また相手の言う事が理解できた場合は”何がどう理解できたか”を簡単に言う場合も多い。 いわゆる”イジワルな質問”というのも勿論あるが、これなどにはニッコリしてグサッと切り返すみたいな、技(ワザ)も必要になる。 ”That's a good question.”、これはアメリカ映画などでよく耳にする。会社でもよくあり、質問を受けた側が答えるフレーズである。 映画では「うん、そりゃ良い質問だね。」とか訳しているが、あれは「おっ、痛いところ突いてきたね、君は。」、と言う意味である。 ”a good question”は決して”良い質問”ではない。 アメリカでも質問に対し、「私が答えを出すのではなく、それは君が考えるべき事、君の立場はそういう事だ。」、などという返事も勿論ある。しかしこれは質問に答える事を”拒否・無視”した言い方ではない。 質問をしてそれに答える、互いにより理解を深める、そういうやり方を重視する事ををボクはアメリカ人と仕事を始めてしばらくしてわかった。 ボクの娘の教育実習の指導教員のように質問に対して青筋立てて怒るというのは、言った事の根拠が希薄であると見なされ、そういう発言はゴミ箱行きと考えて良い。 アメリカの会社では部下の質問を無視したりすると質問した方は、「私の質問は妥当であったにも係わらず、それに答えてもらえなかった。私は無視された。」(双方の人種が違えば立派な人種問題になる)とか、その他職場の問題も含めて社員のそういう苦情を受け付ける特別な部屋に専任のスタッフが数名いた。 |