ベトナムのバイク考:2023/09/05〜2023/09/11 |
ボクは9月初旬、グループツアーで6日間のベトナム旅行をした。そして無数のバイクを見た。ベトナムの人口は1億人弱、バイクは何と6000万台近くある。ベトナムはタイに次ぐ、バイク普及率世界2位の国である。 ボクはツアーの間、バスの中からバイクを眺めていろんな事をぼんやりと考え、そして何枚かの写真を撮った。 ボクはバイクを見て思った。このバイクこそベトナムそのものではないか。そしてバイクはそこに乗っている人、そこに乗せているモノ、全てが見える。つまり人々の生活を垣間見る事ができる、と。 旅から帰って写真を眺め、その時何を思って感じたか思い出してみた。 でもバスの車窓からバイクを見て思ったり考えたりした事は、結局はとりとめのない「ぼんやりとした、支離滅裂なもの」だった、というのがわかった。 しかし、ぼんやり・支離滅裂ではあるが、せっかく写真もある事だしこれを少し整理して、そのぼんやり・支離滅裂を何とか無理矢理まとめてみた。暴言はない、と思う。 |
モノを運ぶバイク(4) | ||
バイクを使って路上で物売りをやる人も多い。 サイゴンのど真ん中で、アイスクリームを売っていたオジサン。この人も生活とバイクが、直結しているわけだ。 モノを運ぶバイクを見て、日本人の中には、なんて危険なことを、とか規制はないの、とかいう輩がいる。 荷台からモノが落ちて困るのは、自分だから限度はキチンと見極めている、と思う。それがバイク社会というものだ。 生活のため、生きるために使っているバイク、代替手段もないわけだから、規制は有名無実になる。 |
完全武装とバイク(1) | ||
ベトナムでも色白がべっぴんさんの条件だ。南方だから日焼け、赤銅色は当たり前、とか思ったら大間違い。 従ってベトナム女性はバイクに乗るときは、かなり大がかりな日焼け対策をやる。 上下つなぎのブルカのようなものを着て、手袋をしてそしてマスク。更に大きなサングラスを掛ける人もいる。 腰巻きだけの人もいるが、これはスカートをはいてバイクに乗る時の共通コスチューム。 |
スマホとバイク | ||
完全武装の女性ライダー、再度登場? イエ、見てたらこの女性、おもむろにポケットからスマホを取り出し、操作開始。 ボクは何人もの人が、バイク運転しながらスマホいじっているのを見たね。前後左右の間隔を確認して、定速で走ればできるんだろうが、やっぱりこれだけは、、、と思ったね。 ボクは米国で本を読みながら高速道路で車を運転しているオバサンを見たことがある。ビックリしたね、あの時も。 |
ベトナムでのバイク・スクーターは趣味や遊びで乗るのではなく、生活必需品である。ベトナムも豊になればいずれ車社会になるとか言う人がいるが、ボクはそういう社会にならないのではないか思う。 道路などのインフラ、建物、全てがバイクをベースに作られており、またバイクは省エネ・省資源、実に効率のいい乗り物であるから、これを捨てるというのは間違っている。 100円のペットボトル買いに行くのに400万円の車で1km先のコンビニに行く、、、ボクは疑問に感じる。 ベトナム人の年収が今の5倍程度、ベトナムの今の成長率では30年〜50年後になるが、なったとしてもその頃に世界は「車は脇役の次世代交通・物流システム」が完成している可能性が高いのではないか。 車はもちろんこの先もずっと残るだろうが、ベトナムは2輪社会⇒4輪社会⇒次世代交通システム社会、ではなく2輪社会⇒次世代交通システム社会になるような気がする。 EV車の排ガスはクリーンだが、電気をクリーンに、我々が必要とする量を安価に作れるメドは、今のところ全くない。 EV車の値段は今のガソリン車の2倍、つまり省資源ではない。こういう車がベトナム6000万台のバイクの代わりができるとは到底思えない。 ベトナムでたった6日間であったが、バイク・スクーターの走る姿を見て、そんな事をぼんやりと感じた次第である。 |