コロナで旅行に行けない。そこでせめてもの気晴らしに先週も会社の保養所に行ってきた。場所は鳥羽市、ボクの住まいから75km、ゆっくり運転して2時間弱で行ける。
広い清潔な部屋でくつろぎ、大浴場で全身を癒やし、夕食にちょっとだけ美味しい料理で一杯、パターンはいつも同じだがこれもいいものだ。
ボクが夕食で頂く日本酒は何年か前から”八兵衛”という三重県の地酒である。ボクは夕食が和食の時はビールは飲まない。和食の場合、ビールは料理の味を引き立てる役割を全く演じてくれないからだ。
ビールは風呂から上がって部屋で500mlを1本頂く事にしている。
ボクは50才を過ぎた頃からか日本酒が好きになった。それまではあまり日本酒というのは飲まなかった。
日本酒を飲むようになったのはタバコを止めて、その分のお金でちょっとだけいい日本酒を買うようになったのっがきっかけだ。
当時アメリカに住んでいて、日本で造った日本酒を日本食材マーケットで買うと日本の3倍の値段がした。
ボクは大吟醸の”冬雪花”を飲むようになったのだがこれは1本70ドル以上、税金を入れると8000円相当以上した。(日本では当時3000円くらい)
それまで2ドル50セントのタバコを1ヶ月に40箱吸っていたので、まあ月に2本くらいまではいいんじゃないか、という事でこれを口にするようになってから日本酒に開眼したのである。
現役を退いてからはこういう高いのは何か節目のイベントの時しか飲まなくなったが、そんな時に吟醸酒ではないが三重の地酒、”八兵衛”に出会ったのであった。
自宅マンション裏のスーパーで八兵衛は売っていないので、鳥羽の保養所に行った時に鳥羽高校前のスーパーで買うようにしていたが、この前近所のもう一つのでかいスーパーで八兵衛を見つけた。
そんな訳でボクは日本酒を週に2〜3日、燗、冷や、ロックで頂いている。杯もちょっとだけ凝るようになった。
太田和彦みたいに何百個も収集するつもりはないが、それでも江戸切り子、薩摩切り子、清水焼、というようなものから、1個300円くらいの無名のものまでいつの間にか50個ほど集まった。
台湾に行った時は台湾の何とか焼きの杯を買った。ニューヨークのMOMAでは造形デザイナーの日本酒の杯に使えそうなのを買った。
チェコではボヘミアングラスの素晴らしい”徳利”(多分これは花瓶)を見つけたので買った。ある国道沿いの道の駅で地元の陶芸家が作ったという杯を買った事もある。
アメリカと日本を頻繁に往き来していた時、JALのマークの入ったワイングラスが気に入ったのでCAに、「これもらっていい?」と尋ねたところ、「私は見てないことにします。」という返事だった。このワイングラスで冷酒を飲むのもいい。
また家飲みで意外といいのが湯飲みである。これは引き出物などの有効活用でもあるね。
アチコチで手に入れた思い出の杯で日本酒をチビチビ、ボクもこういうのが楽しい歳になったのだな〜、、、。 |