ジャクソンホールのナイフ(2022−08−10)
今日も東北・北海道では未だ大雨の警報が出ている。
ボクは気象の勉強を少しやった事があるが、今の状況は簡単に言うと次のようになる。先ず、天気図の気圧配置を見ると8月なのに夏型に全くなっていない。

そして梅雨から夏に変わる時に現われる停滞前線が東北、一部北海道まで延びている。停滞前線はかつては東北より北に居座る事は少なく、これが北海道には梅雨がない、という状態を作っていたが今は違う。
別な言い方をすると、今まで緯度の低い地域で起きていた現象が、今や緯度の高い地域でも起きている。

この主な原因は気温上昇で、日本列島北部は亜寒帯から温帯になり、温帯は亜熱帯化している。
これは1960年代と2010年代の7、8月の気温を比較、簡単な分析をすれば誰でもわかる。

停滞前線の北上により、今まで大雨のなかった地域に大量の雨を降らせるので結果、災害になってしまうのである。

それはともかく、当地もようやく夏らしい天気になってきた。そこで暫くやっていなかったウオーキング・ジョギングに久しぶりに出てみた。

今までは季節を問わず10:15頃に自宅を出て、約5kmのコースをこなしていたが、今年からは夏だけ、07:30頃のスタートにした。

この時間だと気温も低く、日差しの影響も少ない。夏に注意しなくてならないのは、気温と同時に日差しだ。
ボクはコース3.5km地点の公園で自動販売機でお茶を買い、吹き出る汗をタオルで拭きながら、木陰の下で蝉の声に囲まれてそれを飲む。

昨日はその公園で、会社OB親睦会の"歩こう会"の幹事のひとりに会った。会はこの2年間活動を停止していたが、9月から再開とのこと。ボクは"歩こう会"は数年前に脱会したが、再度入会する予定である。

先日何人かの友人にそれとはなしに文字を書くときの筆記用具に何を使っているか聞いてみた。
ボールペンがほどんどであった。しかし最近は手紙は書かない、日記も書かない、何か連絡する時はLINEか電話を使うので、ボールペンさえ出番が少ないと言う。ボクも基本的に同じである。

ボクの場合、趣味のひとつが歴史研究なので頻繁にメモを書き留めるため、筆記用具として鉛筆を使う。仕事をやっていた時の筆記用具は主としてボールペン、たまにシャープペンシルとかサインペンで鉛筆は使わなかった。
これは多くの人、みな同じだと思う。

しかし仕事を辞めて文字を書くのが自宅だけになったとき昭和の香りのする、あの鉛筆を使いたくなった。

ボクの使う鉛筆は三菱鉛筆ユニの2B、文字を書くときの紙の上を滑るような感覚が好きなのと、筆圧が弱くても濃い文字が書けるので柔らかい2Bを使っている。

2B鉛筆は頻繁に芯を削らなくてはならない
そこでボクは知る人ぞ知る、"中島重久堂"の鉛筆削りを引き出しの中に入れている。

それとボクは赤鉛筆もよく使うため、深い角度で削れるスデドラー(STAEDTLER:ドイツの文具メーカー)の鉛筆削り器も使っている。これは日本製にはない、素朴なデザインが気に入っている。

ちなみにそれぞれ1個400円くらいで買える文房具である。
鉛筆削りというと手でグルグル回すタイプが一般的だが、あれはお勉強道具の仲間のような雰囲気があるのでボクは使わない。お勉強というのはあまり楽しい思い出はないからね。でも秀才だった人は「いや、ある。」と言うかもしれないけど。

そしてボクは鉛筆と赤鉛筆はホルダーに入れて使っている。こうすると非常に持ちやすく手に馴染むし、鉛筆を最後の2cmまで使える。
ホルダーも鉛筆以上に今では使う人は少ないと思うが、文房具屋にはちゃんと置いてある。

ボクは鉛筆をナイフで削る時もある。今の子どもはナイフで鉛筆を削るのはできないらしく、ケガでもしたら一大事と学校へのナイフの持ち込み、使用を禁止していると聞いている。使わせなければ、使えないのは当たり前だ。
ボクが小学生の頃は女の子も含めて、全員の筆箱にはナイフが入っていたと記憶する。

それはともかく、ボクの使っている小型ナイフは、アメリカ大西部の旅をした時に立ち寄ったワイオミングのジャクソンホールで買った。ジャクソンホールはイエローストーン国立公園の入り口にあり、ここでは毎年経済シンポジュームが開かれ、日本の日銀総裁も出席する。

イエローストーン国立公園は三重県、奈良県、和歌山県を合わせたくらいの広さで、どこに行ってもその大自然にため息が出るような感激をした。

映画シェーンに出てくるティートンの山々もこの近くにあった。
イエローストーンは2回行ってるが、機会を見つけてもう一度行ってみたいと思っている所だ。

買ったナイフはブローニング(BROWNING)製で、グリップにバッファローの模様が入っているスペシャルバージョンである。
オープン状態で長さ18cm、ずっしろと重みがあり造りは非常にいい。それに”玩具感”が全くない。

グリップの形状は手にフィットして刃は分厚く、ひげ剃りにも使えそうなくらいの切れ味がある。ブローニングと言えば機関銃などで有名な武器メーカーだ。

机の引き出しを開けてナイフが目に入ると、今日はこれで鉛筆を削ってみようか〜、となって、そして何日も掛けて回ったあのイエローストーン、グランドティートンを思い出すのである。

ボクはUNIの鉛筆、鉛筆ホルダー、ステドラーと中島重久堂の鉛筆削り、それにブローニングのナイフ、これらを手元に置いて毎日使う。そして今ではこんなモノがボクの分身のように思えてくるのだから不思議でもある。

誰にでもそういう物が一つや二つはあると思うのだが、どうだろうか。