今年の久米島(1):2024−10ー29
11回目と思っていたが数えたら12回目の沖縄県・久米島ブラリ・ひとり旅、10ヶ月ぶりである。今回のスケジュールは8泊9日と最近の訪問滞在期間としては平均的な長さだ。

出発は10月16日(水)のセントレア14:35、那覇着16:55、久米島への乗り継ぎ30分で17:25。
ところがセントレア出発が20分遅れ、那覇着は25分遅れるとの機内放送である。5分での乗り継ぎは無理。

この日はこれが最終便、アーア、那覇で1泊か、、、と思いつつ那覇に到着。
ボクはJシートで1K(最前列の右窓側)に座っていたのでタラップを1番で降りた。

するとボクの名前を書いた札を持ったJALの係員の女性が、大型バスを従えて待っているではないか。

久米島への乗り継ぎはN様おひとりで、予約のフライトには間に合いませんでした。臨時便のフライトがあり、準備をさせて頂きました」。

エ〜、臨時便があったのだ〜、という事でその大型バスに乗せられてGATE28に案内され、そこの係員にバトンタッチ。
その係員から新しいフライトチケットを渡され、臨時便のB737に搭乗。

イヤ〜、手際良いな〜、とちょぴりJALを見直した次第。

バタバタしたのでスーツケースは着かないだろうな〜、と思っていたらこれも無事到着。
久米島のレンタカー会社には那覇から電話して30分遅れる旨の連絡をしてあったので、カウンターでは係の方が待っていてくれ、これも問題なし。

ボクはフライトが何時間も遅れて、空港で何時間も待ったというのは、両手では済まないくらい経験していて、ギリギリで飛び乗ったという経験も国際線で2回やっている。

1回はオハイオからサウジアラビアに行く時で、コロンバス⇒シカゴ⇒ロンドン⇒ジェッダというルートでロンドン・ヒースローの乗り継ぎが遅れそうになり、ターミナル間を別のシャトルバスで移動。

チケット発券も間に合わなくなって、係員の手書きのチケットでジェッダまでのフライトに飛び乗った。

もう1回はオハイオからカナダ出張の帰り、トロント⇒シカゴ⇒コロンバスのフライトでシカゴの乗り継ぎが遅れそうになった時だ。

乗り継ぎカウンターで、「何とかしてくれ」と言ったところ、係員の誘導で空港職員などが使用する裏の通路を通ってゲート移動をして飛び乗ったというのもあった。

みんなに聞くと、こういうのはいろいろ経験してるみたいだね。

久米島での滞在先はいつもの"イーフビーチ・ホテル"。部屋は予め電話で頼んであった3Fの一番奥。部屋はコロナの間にリニューアルをやっており、非常にきれいで快適である。
ホテルは古いが、プールとかあちこちの設備も良くメンテナンスされている。

ボクの久米島での1日は朝食の後、車の運転をして幾つかの絶景ポイントを訪れる事から始まる。
その中でも一番気に入っているのが、比屋定というところにある展望台からの眺めである。

遠くに渡名喜島、慶良間諸島なども見える。展望台は”屋根と腰を掛ける場所”もあり、30分でも1時間でもボーッと過ごせる。久米島では直射日光の下では日差しが強く、10月でも暑くて長時間はいられないのだ。

観光客もたまに来てみんな、「ワー、スゴ〜イ!」、とか言って感激する言葉を発するが5分と滞在しない。
ボクに言わせると、この景色をたった5分しか見ないとは、「一体何しに久米島に来たのだ?」、となる。

ここから見る蒼い海と空、それに白い雲、海岸線と打ち寄せる波、緑のサトウキビ畑が拡がる風景は久米島一であるのは間違いない。

ボクが2番目に気に入っている絶景ポイントは、ホテルから10分くらい、山の中腹にある”登武那覇公園”で、琉球時代の城跡なので、見晴らしは素晴しい。
ここも屋根付きの休憩所があり、ボクのランチを摂る場所でもある。

ランチのお弁当とかは、上がる手前にあるJAのスーパーで買ってくる。
久米島も10月になると、ここでのランチは最高である。

これが夏だと、もうクソがつくくらい暑くて、弁当を食べるどころではなくなる。冬は気温は問題ないが、風が強くなり、ゆっくりと弁当を食べるという雰囲気ではない。
外でランチをするのも、南国だからいつでも良いという訳ではなく、結構難しいのだ。

久米島はどこに行ってもとにかく人影が殆どない。観光客も島全体で120〜150人くらいじゃないか。
夜になると本当に人がいない。ホテル横のメインストリートでも猫が寝そべっているだけで人影がない。
ボクは人混みが極端に嫌いなので、久米島が好きな理由の一つは案外ここにあるのかも知れない。

今回感じた事のひとつは以前と違い、外国人をチラホラ見掛けたことだった。
着いた翌日、比屋定の展望台で海を眺めていると40代くらいの白人夫婦が上がってきた。そう言えばボクと同じ飛行機で降りて、ホテルチェックインも同じだった夫婦だ。

目で挨拶をすると反応があったので声をかけてみた。スコットランドからの観光客で、6週間の日本観光だという。

日本は初めてで、訪問先を聞くと観光客定番の東京、富士山、京都、奈良、広島とか以外に、伊勢神宮、熊野古道、それに那智などにも行ったという。

熊野古道ね〜。ウーン、未だ"日本3大ガッカリ観光地"には入ってないが、その資格は十分にあるところだ。(とボクは思っている)

どこか夕食にいいレストランはないか聞いてきたので、ボクの好きな居酒屋"波路"を教えてあげた。

すると旦那は直ぐにスマホで、「ああここね、ホテルに近いね」、と検索して探し当てた。

翌日ボクが波路のカウンターでダラダラ飲んでいると、突然後ろから2人に声を掛けられたのにはびっくりした。

奥の別の部屋のテーブルにいたらしかった。ボクも再会(?)するとは思ってなかったので、イヤイヤ、という事で少し話をした。

職業は"ライター"(writer)、日本についての材料・話題探しの旅のようだった。
久米島に来たのは、沖縄を深く知るにはここに来るのがいい、という理由だと言った。

確かに本島は観光開発が進んでおり、離島の宮古・石垣も同じで、ある程度の規模で観光化が進んでいない久米島は、そういう目的に適しているかも知れない。

しかし日本語はできないし、案内の通訳も雇ってない中でどうやって"取材"したのか、興味のあるところだったが聞くのを忘れた。

久米島には3泊4日の滞在、夫婦は3日目はずっとプールサイドで寝そべって海を眺めていたね。

ホテルでは他にも白人の夫婦を2組、白人女性のひとり旅などを見掛けた。外国人観光客など、5年前では考えられない事である。

ただ幸いな事は、ここにはまだ中国人が来ていない点である。彼らが押し寄せるとどうなるか、日本全国の観光地を見れば一目瞭然だね。

久米島はこれからも訪問客は増えることなく、沖縄の目立たない観光地として、存続していくのだろうか。ここには客室150〜200の大きなホテルが3つある。宿泊客数は朝食時を見ればわかる。
イーフビーチホテルの部屋の稼働率は30%くらいだ。

ボクの久米島通いはあと何年続けることができるかわからないが、いつも思うのは何とか今の状態がこれからも続いて欲しいという事だね、、、。