初めての船旅(1) : 2018/03/20〜2018/03/25
3月20日から25日までの5泊6日のスケジュールで”ぱしふぃっくビーナス”による「小笠原と硫黄島・西の島周遊チャータークルーズ」という旅に参加をしてきました。
初めての船旅、新鮮で感動しました。そのハイライト、トピックをまとめてみました。
先ず船の中はどのようになっているのか、主要な施設などの紹介です。

ぱしふぃっくびーなす
総トン数26518トン、全長183m、全幅25m、最大旅客数690名、乗組員200名です。今回の航海では旅客数は約470名でした。

クルーズ客船は、上からラグジュアリー、プレミアム、マスの3つのクラスがあります。
日本の飛鳥U、ぱしふぃっくびーなす、にっぽん丸はラグジュアリークラス(1泊5万円相当〜10万円以上/ひとり)だそうです。
このクラスには10万トンとかの巨大船はないそうです。
岸壁で”ぱしふぃっくびーなす”を見ると結構でかいです。

乗船開始
名古屋港まではバスで行きました。港に着く前にルームキーを渡されますので、乗船の時にそれをスキャンすれば乗船完了です。
大きなスーツケースは予め宅急便で送ってあるので部屋の中に運んであります。持っていった小さいスーツケースもボーイが部屋まで運んでくれます。

5Fのエントランスロビーに入ったら乗船です。ここには船長以下の主要な乗組員が並んで出迎え、ロビーの真ん中では歓迎のピアノ演奏、こういう演出はなかなかのものですね。。

エントランスロビー(5F)
ここにはフロントデスク、ツアーデスクがあります。
乗船するとクレジットカードの登録を行います。船内ではルームキーを見せるだけで買い物をしたり有料の飲み物を頼んだりする事ができます。

ツアーデスクはオプショナルツアーの申し込みとかを受け付けてくれます。今回は寄港地が父島だけなので、デスクはヒマそうでした。

1日に2〜3回、真ん中のステージでライブ演奏を行いますが、とうとう聞きに行く事ができませんでした。
他の様々な催しとライブが重なっていたからです。

オープンバー(7F)
この右側の窓際にチェアーとデーブルがずらっと並べられており、海を見ながらゆっくりとくつろげます。

チェアーに座った瞬間にウエートレスが飲み物の注文を聞きにきます。ウエートレスは全員、ロシア系の白人です。ウエイターはフィリピン人です。みんな上手な日本語をしゃべります。
三重弁丸出しのおじさん、おばさんの日本語も大体わかるようです。

7Fは客室がありません。7Fはダイニングルールとかメインラウンジがあるので頻繁に来るフロアーです。

ピアノサロン(7F)
ピアノサロン? ピアノバーなら知ってるよ、という方はハイ、残念でした。そういうところではありません。
ピアノがあって演奏をして、そこでゆっくり一杯やる場所です。
オープンバーの裏にあるので厨房は兼用だと思います。

夜はここでもライブ演奏をやりますので、長い航海だとこういう場所で夜遅くまでチビチビやるのは悪くはないと思いますが、5拍6日のクルーズではそこまでの余裕はありませんでした。
昼間にコーヒー飲みながらサンドイッチ食べてる方を時々見掛けました。

メインホール(8F)
300人くらい入れるこの船で一番大きなホールです。
ここでは様々な公演などが行われます。
もし500人近くの乗船客がここに押し寄せたらどうする?立ち見になるのでしょうか?
違います。
ここで行われる講演とかは客室のテレビでも見れるようになっていますので部屋でビール片手に聞くことができます。(ジュース片手でも構いません)
それとここでは頻繁にヨガ教室が開かれていました。これだけ広ければヨガなんか何十人いたって平気ですからね。

メインダイニング(7F)
船内にダイニングルームは2つあります。サロンクラスの乗船客用のダイニングサロンとそれ以外の乗船客用のメインダイニングルームです。
メインダイニングルームは8人〜10人がひとつのテーブルで食事をします。また400人以上の人を一度に収容できませんので2回に分けて食事をします。
例えば夕食ですとAグループは17:30〜19:00、Bグループは19:30〜21:00という具合です。

夜食はスイートルーム客もここで食べます。私達も夜食を2回頂きました。1回はここで、もう1回はルームサービスでした。

ライティングルーム(6F)
ミニ図書室です。
手前に学習塾のような仕切りのあるデスクがあって、そこで手紙などを書くことができる、という部屋です。

週刊誌なんかも置いてあり、私も数回利用しましたが、ここで昼寝をしている人も多く、結構盛況でした。
ここは確か24時間利用可能だったと思います。
長い航海になるとこういうところは重要になってくるのではないかと思います。世界一周航海だと4〜5日連続航海日というのが何度もあるそうですから。

トップラウンジ(12F)
この船で一番高いところにあるラウンジです。
12Fですから確かに高いのですが、外洋航海中はいずれにせよ海と空しか見えないわけで、2回ほど来てみましたが、「フーン、、、」、という感じでした。

夜はバーとカジノがオープンでルーレット、ブラックジャック、スロットマシンが使えます。デーラーは全員フィリピン女性です。
私もルーレットをやってみましたが、熱が入らずに直ぐにやめてしまいました。
”ぱしふぃくびーなす”は日本船籍なので現金景品を使ってのギャンブルはできません、との事でした。

ダイニングサロン(7F)
サロンクラスの乗船客用のダイニングです。テーブルは2人掛けで、全部で20のテーブルがありました。
でもロイヤルスイートの客室は4つ、スイートの客室は20で合計24部屋ある訳ですから今回は20部屋しか入っていなかった、という事だと思います。

ウエイターのひとりに出身を聞いたらサンタローザとのこと。
びっくりです。サンタローザはフィリピンにいたときに毎日の通勤で通過していたところでした。
もう一人はリンガエン湾沿いの近くの小さな町の出身だそうで、たまたま話した2人がルソン島出身とはびっくりしました。

ダイニングサロン(7F)
隣に座った方とは話しをする事もあり、何組かの方と親しくたりました。
その中の1組のご夫婦は鈴鹿から来たとの事。
しかも私のマンションから車で15分くらいのところお住まいでした。
世間は広いようで狭いとはこの事です。
名刺をもらって2度びっくり。市内では結構有名な建築関係の会社の元社長さんでした。(今は息子さんが社長)

皆さんクルーズ客船は5回とか10回とか乗ってみえる方が多く、他の船の話しは貴重でした。

メインラウンジ(7F)
ここでは頻繁にダンス教室が開かれ、夜遅くはバンド演奏付きのダンスフリータイムになっていました。

それ以外は様々なショーも行われていました。私は専属のジャズバンドとボーカルのショーを見に行きましたが、まずまずでした。
(ちょっとドラムが重いような気がしましたが)

カミさんは落語を聞きに行ってました。この航海では笑福亭由瓶が乗船していました。

船室・リビング(10F)
船室はベッドのルームとリビングが仕切られており快適でした。
右側は専用のバルコニーで、ここで海を眺めながらビールでも、、、と思っていたのですが、2日目までは海が少し荒れたのと風をまともに受ける方向だったので不可。
3日目以降は様々なイベントがあって、そういう気分になれず。
という事で今回はできませんでした。

この船は就航が1998年で今年で丁度20年、ピカピカという訳ではありませんが清潔でよく手入れされていたと思います。

船室・ベッドルーム(10F)
ベッドはうんと狭いです。
大の字になってガーッと寝たい人には不向きです。でもベッドの硬さも丁度いいし私はよく眠れました。

1日目は海が少し荒れ、かなりのピッチング(船首の上下方向の揺れ)があり、私も時々目が覚めました。
カミさんはあまり寝れなかったと言っておりましたが、朝食をバッチリ食べておりましたので船酔いはなかったようです。

そんな訳で私もカミさんも船酔いにはそんなに弱くないようです。

船室・バルコニー(10F)
憧れのバルコニー付きの船室、今回はここを十分に利用する機会がありませんでした、5日目と6日目の航海は非常にスムーズでバルコニーには何度も出てみました。
船の針路が330度(16ノット)くらい、風がブリッジからの放送では300度14マイル、つまり船のバルコニーでは風速15m近くの風を感じる事になり、これは結構な強さです。

という訳で憧れの”バルコニーでピールを一杯”は次回に持ち越しになりました。(冷蔵庫にビールは一杯あったのに、、、)

船室・清掃担当(10F)
船室の清掃担当は3人、全員フィリピン人です。
皆さん、そこそこに日本語をしゃべります。みんな20代前半から半ばという感じでしょうか。
私達が部屋にいる時に清掃に来た事があったので彼女たちの働きぶりを見る事ができました。その手早さに唖然としてしまいました。

タオル・ドールは誰が作ったのでしょうか、私はこれを見るとどうやって作ってあるのだろうかと分解したくなります。今回も分解してみようとしたらカミサンに止められました。
部屋の注意書きに、「分解しないで下さい」と書いてありました。

PCルーム(6F)
日本近海を離れて外洋に出るとWIFIは使えません。
でもどうしてもインターネットを使う必要がある方もいるでしょう。
そういう方はこの部屋に行けば設置してあるPCでネット接続ができます。

でも残念ながら有料なんです。
30分の接続で確か1000円だったと思います。NYヒルトンのWIFIの使用料金の1日20ドルより高いです。
仕方ないですね。衛星回線を使っての接続ですから。
私が知る限りここを使っている方は見掛けませんでした。

レセプションルーム(6F)
要するに囲碁・将棋・オセロをする部屋です。
相手がいない時は”対戦相手募集掲示板”がありますのでここに書いておけば見つかる、という仕組みになっていました。
この部屋も短い航海では使用率は高くはなさそうです。静かに瞑想に耽るにはいい部屋かも知れません。

これ以外にカラオケルームがあります。ここは予約制で有料です。
この部屋には入っていませんので写真はありません。
カラオケルームはドリンク・おつまみも持ってきてくれるので街中にある普通のカラオケルームと同じですね。

プール(10F)
もちろん海水プールです。外気温は20℃程度でしたのでプール遊びをする方は誰もいませんでした。

奥の窓の上はトップラウンジ、下はジムナジウム、フィットネスセンターです。フットネスはやってみようとシューズとか短パンを準備してきましたが行く機会がありませんでした。

このフロアーには展望浴室があり、太平洋を見ながら風呂に入れます。時間を選べば結構空いています。私は毎日通いました。
最高の気分でした。

カンファレンスルーム(6F)
手芸教室とかに使っていました。
1時間半くらいの教室を1日2回、今回は「香袋」とか「タオル・ドール」作りの教室をやっていました。
「タオル・ドール」作りは参加しておけばよかったな〜、、、。

この部屋の反対側にはこの船の唯一のスモーキングルームがありました。私は前を通る度に中を覗きましたが、利用している人を見る事はありませんでした。
まだ3分の1以上の日本人はタバコを吸うらしいのですが、それでも本当に減りましたね、喫煙者は。

ブリッジ(10F)
ブリッジ見学があったので行ってみました。やはり広いです。
こういう客船は自動化が進んでおり、航海中のブリッジは3名の航海士と3名の部員が3交代で当直、つまり2名で運航しているそうです。
私は知人から商船は航海士1名と部員2名の計3名が当直に立つと聞いていましたが今は1名、1名なんですね。

日本近海近くに来るまでは360度島影も船も見えないのでレーダーを見ていればいいのでしょうが、日本に近づくと多くのタンカー、貨物船、それに漁船などが近くを航行するので見張りはきっと大変なんでしょうね。

乗船すると出航前に避難訓練がありました。救命胴衣を付けて自分の乗る救命艇の前まで行って説明を受けるという簡単なものでした。
出港した翌日に船内旅行があり、説明者が乗船客を引率をして船内のどこにどんな施設があるかというのを教えてくれました。やはり船内を自由に動けるようになるには最低3日程度はかかるな〜、というのが率直な印象でした。